Monthly Archives: 8月 2024

作詞家 飯田胡春 -生粋の琵琶文学士-

飯田胡春(いいだこしゅん1883-1935) 飯田胡春は大正初期琵琶新聞主筆の傍ら次々と人気曲を発表した永田錦心時代の代表的作詞家です。本名飯田亮。 明治16年山口県荻出身、熊本の名門第五高等学校に学び明治43年秋上京し […]

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[小説 びわ師錦穣] 第六話 野心家

水藤枝水、彼は米国生まれの帰国子女で琵琶は永田錦心の一番弟子榎本芝水門下。斯界に入るやいなや頭角を現し、自らの会”枝水会”を主催する傍ら宗家錦心の金庫番も務める錦心流一水会の中枢人物である。当時冨 […]

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[小説 びわ師錦穣] 第四話 奥伝審査

大正10年、姉たちに混じって琵琶に家事手伝いにいそしむ冨美にもさてそろそろ奥伝審査を受けさせようということになった。本格の師匠方に芸を披露するのはこれが初めてである。

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[小説 びわ師錦穣] 第五話 応援団

幼い冨美の演ずる琵琶は、もとより本格派の弾手とは比べるべくもなく、歌が弾法がどうこうよりその可愛さでの好評だった。しかし気を良くした父は勤めから帰ると綿密な日割り表に曲目を書き入れ、そのおさらいが済むまでは冨美が遊びに出 […]

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[小説 びわ師錦穣] 第三話 芸能志願

中村の父は勤め人ながら芸事好きで、講談、新内、浪曲、端唄、暇さえあれば子供たちを連れて聞きに行ったし観に行った。その影響もあって子供達も謡い事を好み、中村家はまこと賑やかな家であった。長男の清一は義務教育を終えると商業科 […]

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