昭和44年の春、錦穣先生と我々親子が望月唖江師と静岡の森鶴堂師主宰の赤心会に招かれた際、私の吟ずる”金剛石”に唖江師が絃を弾いてくださったことがありました。「おう、坊んがやるんなら俺が弾いてやるよ」と、急な申し出ででしたが、薩摩琵琶は一の糸だけ弾けばなんとかなるからと打ち合わせなしのぶっつけ本番で颯爽と撥さばきを披露する唖江師でした。
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