池上作三(いけがみさくぞう1888-1979)氏は琵琶演奏家ではなく、純粋に琵琶界の一応援者として斯界を支えた名士です。明治21年山口県出身、長州藩名士の流れを汲む家柄で岸信介、佐藤栄作元首相の伯父にあたる。帝国大学医学部を修め職業は内科医、池上病院を経営。琵琶には戦前より琵琶新聞等への寄稿や琵琶演奏会も主催、演奏家への援助等をした。晩年は源実朝、戦艦大和、邯鄲など十数曲を作詞、斯界に提供した。日本琵琶楽協会顧問、初代旭翁時代より筑前琵琶旭会顧問。昭和54年初頭より体調を崩し3月14日、老衰の為逝去、享年91歳
池上翁主催の第2回琵琶名曲鑑賞会 昭和34年11月
前列左より大舘錦旗、水藤錦穣、田辺尚雄、池上作三、三浦蓮水、山口錦堂、松田静水。
中列左より新部櫻水、藤波櫻華、藝の友鈴木社長、吉水錦翁二代目、馬瀬槍水、若水櫻松、平田旭舟。
後列左からひとりおいて石田琵琶三代目石田不識、山元旭馬。